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2014年4月20日(日)

  • 2014年4月20日(日) 午前10時20分29秒

こうのとり

先日、テレビでISS(国際宇宙ステーション)に物資を運ぶ日本の開発した「こうのとり」についてのドキュメンタリーを見ました。
スペースシャトルが廃止された今、「こうのとり」は大型の物資をISSに運ぶ事のできる唯一の手段となりました。
無人でのISSとのドッキングをいかになし得たのか、とんでもない技術開発と気の遠くなるような訓練をなし得て実現した事は言うまでもありません。

その中で、印象に深く残ったのはNASAとのやり取りでした。
当初の設計にNASAは各部門毎に人員を配置し1000カ所以上の問題点を指摘して来たと言うのです。

日本との考え方のちがいがある。それは人の命がかかっているということだ。ISSにはクルーがいる。想定外の事を想定外だからと片付けないであらゆる可能性を想定し、それでもなお最善の策を、と言うのがNASAの姿勢でした。

日本のスタッフはH2A ロケットで打ち上げられる事のできる大きさ、重量と求められるスキルとのせめぎ合いで様々なアイデアを出し、また、ひとつひとつ課題をクリアして実現にこぎ着けたとの事でした。

あー、そうなんだ。
日本は自力では課題を見つける事はできなかったんだと、その実力のちがいの大きさを感じました。

そのなかに、もし姿勢制御の回路が2つとも故障したらどうするのかと言う問題がありました。日本側は安全のため2つ目の回路も用意しており、それで大丈夫との判断でした。
しかし、宇宙空間では何が起こるかわかりません。デブリも沢山あります。隕石が飛んでくるかもしれません。
もし制御できずISSにぶつかったりしたらとんでもないことになってしまいます。
3つ目の回路を入れると重量オーバー、荷物を積める空間も少なくなる。
そこで、最悪の時はこうのとりをISSから離脱させると言う案が出され、何とか解決したのです。

その後も、あらゆる事をシュミレーションの中で訓練して行きます。

そして実行にこぎ着けた時、主としてこのプロジェクトをになっていた技術者の方が「訓練ではいつもいつも事故が起きていた。」と言っていた「こうのとり」の運行は実にスムーズで大成功だったのです。

ふりかえって、今の政権が再稼働させようとしている原発はどうなんでしょうか?
避難計画は全く立てられていません。
と言うよりこんな狭い日本でどう避難すれば良いのか?
何も無かったがごとくまた安全神話を復活させて大勢の人の命をどう考えているのかとかなしくなります。
つぎ込んだお金のため、資産を不良資産(ゴミ)にしないため。
どっちにしても情けない。
政治の劣化、マスコミの使命を忘れた劣化。

様々な信じられないような出来事に憤りを覚えます。

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