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2012年6月2日(土)

  • 2012年6月2日(土) 午後4時28分31秒

ホトトギス

 昨夜、疲れすぎて眠れなくて「スープでも飲めば寝られるかな。」と夜中の3時頃に台所におりて行った。

まだ真っ暗な中でどこからか「トッキョキョカキョク、トッキョキョカキョク」と鳴き声が聞こえてくる。ホトトギスだ。

ホトトギスは夜も無く。(去年も同じこと書いたかな)
その年に初めて聞くホトトギスの鳴き声を忍音(しのびね)というそうだ。
昼間だと忍音(しのびね)と言うにはけたたましい鳴き声だけど、夜遠くで鳴いているホトトギスの声はいかにも忍音(しのびね)と言う感じがする。
だれかのブログにひなが巣立つ頃ホトトギスが夜も鳴いているのを聞くと何だか心哀しくなると言うような事が書いてあった。

そんな鳴き声はいかにも忍び音(忍び泣きの意味)なんだけど、国語辞典には忍び音の意味として「ホトトギスの、声をひそめるような鳴き声。陰暦4月ごろの初音。」と書いてあった。
陰暦の4月って、4月下旬から6月上旬ごろのことらしい。
今はちょうど陰暦の4月の末かな。

枕草子ではホトトギスの初音を人より早く聞こうと夜を徹して待つ様が描かれているようだ。
百人一首の中にも

ほととぎす 鳴きつる方を 眺むれば
   ただ有明(ありあけ)の 月ぞ残れる

         後徳大寺左大臣(81番) 『千載集』夏・161

というのもある。平安時代の流行が時鳥の初音を聞くことだったなんて、それを競って夜中じゅう起きていたなんて、何だか昔の人も面白いな。

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