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2012年7月1日(日)

  • 2012年7月1日(日) 午前10時38分17秒

そうだったのか

 先日のNHKの放送で、解説の金子勝さん金子さんのブログ)が言っていた事を聞いて「そうだったのか。」と思ったことがある。

福島の原発の事故の後、なぜこんなにもリスクの多い原発を廃止し、再生可能エネルギーによる発電へ切り替えないのか、その事によって会社の存続をはかり、雇用の確保をはからないのかと言う疑問を持っていた。

かたくなに「原発を止める事は無い。」と言いきる経営者。これは企業の論理としては当然だったのだ。止められないのは、止めれば会社がつぶれるから。

原発は動いている限り電気を生み出す資産なのだけれど、廃炉となればたちまちそれは不良資産となる。廃炉費用の積み立ては行ってはいるけれど、それでは全く間に合わない。おまけに、六ヶ所村の再処理施設や、高速増殖炉にも莫大な資産を投入している。これらもすべて不良資産となり会社は立ち行かなくなる。

何兆円もの費用を会社がになう事は多分無理な話だ。いくら脱原発と言ってもこの話を解決しない限り、電力会社は必死で原発を動かそうとする。

また。金子さんはこうも言っていた。
それは放射性廃棄物の事だ。
使用済み核燃料は現在ほぼ満杯の状態だそうだ。再処理センターは動かない。当然だ。動かせばもっと危険なプルトニウムができ、更に放射性廃棄物が増えるだけなのだから。埋めるにも埋める場所も決まらない。狭い日本にそんな場所はなかなか見つからない。

後数年もすれば使用済み核燃料のプールは全国で満杯となり、そうなれば、当然原発は止まる。
こんなにはっきりしているのに、過去何十年にもわたってこの無謀な政策を続けて来た自民党政権の負の遺産を、同じように何の手だても無く動かそうと言うのは自殺行為だ。

これを解決できるのは政治でしかない。
消費税増税が衆議院を追加した途端、整備新幹線にゴーサイン。
違うやろ。

「国民の安心安全のため」、起こるかもしれない事故を起こらない事にして、もし起こった時の手だても無いまま再稼働を決定した大飯原発。
福島でこのようなごまかしの中で被爆した方々がいる現状を無視して、今なお「起こらないようにするのが私のつとめです。」としゃーしゃーと述べる首相のいる現状は絶望的な政治の不在だ。

今日は大飯原発が再稼働すると言う日。昨夜からこの雨の中大勢の人々が大飯原発へのただ1つの道に集結し、再稼働反対を訴えているという。福島の事故の後も、安全神話のもと、起こった時の重要な対策を行わず(ベントのフィルター、重要免震棟の建設)、直下に有るかもしれない断層の調査も行わず、再稼働。
首相は「私の責任で決めた」と言うけれど「もし起こった時にどう責任を取るのか」という国会での質問には、「私の職責で決めたのであって、起こった時に私が責任を取ると言う事ではない。」と言ったとか。
「はぁー」

 再稼働反対で集結した人々と車で道は身動き取れない状態だそうだ。この事は、もし地震が起き、道が寸断されればどうにもならない場所である事を露呈している。

あの巨大地震の後、プレートはとてつもないひずみをため、今までとは違った状態に有ると地震学者は警告している。プレートの境のみならず、日本列島のどこでも内陸部でも断層による巨大地震の起こる恐れが有るという。

想定外のことが起こってしまった時のことを考え、対策をとっておかないといけないと言う事を福島から世界は学んだ。当の日本はどうなっているんや!

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